増田の蔵で考えた [今日の出来事]
秋田県南部に位置する増田町は、蔵の町として知られているのですが、その蔵が見た目には蔵に見えない「内蔵」という構造になっています。
ぱっと外観を見ただけでは、蔵の印象がないのですが、一歩くぐり戸を抜けると、そこは通り一本分の向こうまでが敷地で、入れ子状態になった蔵があります。蔵の中で生活しているのですが、一階部分は、通して冠婚葬祭でぶち抜きで使えるような作りになっていて、仏間の上には神棚があり、その細工も精巧で100年以上経った今でも、生活できる場として生きて存在しています。
ふだんは、普通に生活している個人のお宅なのです。
梁も立派で、構造も凝ったものらしいです。
ぶち抜きの敷地には、洋風の離れがあったりして、裏の門まで続いています。
重い門を開けると、裏の通りに繋がっていました。
裏の通り側から、離れを撮ったものです。
秋田県には、角館の武家屋敷など外から見て昔を偲ぶことのできる場所もありますが、この門の中に入ってびっくりするような調度品や、細工、今も生活できる場としての機能は、ここだけかもしれません。
この増田町の親方衆(金持ちさん)9人が、投資などでも財をなし、現在の北都銀行(旧羽後銀行)の前身である「増田銀行」を作ったのだそうです。
真人山に桜を寄贈して地域のために貢献し、町を整備した、昔の金持ちさん。
農産物も養蚕もやっていて、更に、株もやっていた、という。
そういう環境では、敢えて金融教育などと言われなくても、お金のある人は公共に手を貸すことを見て覚えていくのではないかなあ。とはいえ、どこにもひがんですねてしまう人たちもいますが…。
佐藤多三郎家の二階を会場に、イベントがあって参加してきました。
飲食店ではないので、お弁当を取り寄せ、しかも持ち帰りしたくなるように重箱や、風呂敷も特製にしていました。
なので、片付けたり、食器を洗ったり、がなく、参加者もお土産もらった感じで帰ることができました。
近くの十文字町で新鮮な野菜を使ったデリをやっている「紅玉デリ」さんのお弁当。
ゴミを出さない、片付けの手間をかけない、が、塗りのお膳とあつらえのお弁当にはもてなしの心も感じられます。
いろいろ考えさせられるイベントでした。
イベントは、「夜よこ進歩ジウム第一弾藤原美智子さんと女子座談会in増田の蔵」というもので、秋田県横手市出身のヘア・メイクアップ・アーティスト藤原美智子さんとのトークショー。
こちらも、なかなか楽しく充実の二時間余。
具体的なメイク方法から、藤原さんの生き方から学ぶ心と身体はリンクしていること、柔軟性は、身体からも心に通じることなど、一線で活躍し、ふと立ち止まりつつ前に進む藤原さんの生き様をお話いただきました。
帰り道、暗くて少し雨の降る道を運転しながら、わたしの道も暗い中で一本進むべき方向が見えてくるといいのにと切に思いました。
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